
以前チョロッと「大容量のmicroSDカードは容量偽造品が多いから並行輸入品とか海外パッケージ版,後は中古の製品は気をつけた方が良いよ」って言う内容の記事を書いたんですけど、
今回は「じゃあ手元にあるモノが容量偽造品かどうかはどうやって確かめるの?」っていう疑問についてお答えしていこうかと思います。
具体的にはh2testwというソフトを使って新しく買ったフラッシュメモリや、手元にあるフラッシュメモリが正常なモノかどうかを確認する方法を案内していきます。
フラッシュメモリの速度や容量にもよりますが、時間があれば簡単に確認できるので役立てて貰えれば嬉しいです。
目次みたいなやつ
フラッシュメモリが正常かどうかを確認する際の手順
始めにフラッシュメモリが正常に使えるかどうかを確かめる際の手順というか流れを書いておくと、
- 必要なモノを用意する
- (必要であれば)該当のメディアをフォーマットする
- テストツールを使ってテストする
という具合。
前もって言っておくと、操作は簡単だけど検証には結構な時間(場合によっては3時間とか)が掛かるので、時間に余裕がある時にやりましょう。
それぞれを詳しく見ていくと、
1.必要なモノを用意する
フラッシュメモリのチェックに必要な用意するモノは、
- h2testw(フラッシュメモリが正常かどうかテストするソフト)
- チェックを行なうフラッシュメモリ
- (直接接続できないメディアなら)PCに接続するためのカードリーダーやUSBハブ
上記の通り。まあ、多くの場合はテストを行なう「h2testw」だけ調達しておけばOKって感じですな。
heise Download:https://www.heise.de/download/product/h2testw-50539
「h2testw」は上の画像を参考に入手しましょう。
2.(必要であれば)該当のメディアをフォーマットする
最近のフラッシュメモリはいきなり使っても大丈夫なようにフォーマット済みのモノがほとんどなので、この作業は不要な事が多いんですけど、フォーマットしないと使えないモノもたまにあるので、必要であればフォーマットを行なっておきましょう。
フラッシュメモリをフォーマットする手順としては、フラッシュメモリをPCに接続して、エクスプローラーから該当のメモリを右クリック→「フォーマット…」をクリックするとフォーマットを行なう画面が表示されます。
設定は特にイジらず既定値で「クイックフォーマット」にチェックを入れた状態で「開始」を押せば後は自動でやってくれるので完了するまで待てばOKです。
3.テストツールを使ってテストする

続いては「h2testw」を起動して実際にそのメモリがちゃんと使えるかどうかをテストしていきましょう。
ちなみにこのテストはチェックするメモリの容量にもよりますが時間が掛かるので、時間に余裕がある時にやりましょう。
「h2testw」はシンプルなツールですがデフォルトではボタンなどの表示が(たぶん)ドイツの言葉になっていて良くわかんないので、画面上部にある「English」にチェックを入れて英語表示に切り替えます。

使い方としては「Select Target」ボタンを押してテストしたいメディアを指定して、「all available space」(全部の領域をテストしますよって言う意味)にチェックが入っている事を確認したら、「Write + Verify」ボタンを押しましょう。
補足:チェックするメモリの容量について
チェックするメモリの容量を任意の値にして小さく設定すると早く終わりますが、そうすると容量偽造品などを判定する事が難しくなるので、時間は掛かりますが全領域のテストを行ないましょう。
チェックするメモリの容量を任意の値にして小さく設定すると早く終わりますが、そうすると容量偽造品などを判定する事が難しくなるので、時間は掛かりますが全領域のテストを行ないましょう。

するとテストが始まるので完了するまでしばらく待ちましょう。
ちなみにテストはチェックするメモリの容量や速度によっては「コレ本当にこんな時間掛かるの?」って思うほど遠くの予定完了時間が表示されますが、残念ながら本当にそのくらいの時間が掛かるので観念して待ちましょう。
注意:テスト中にPCがスリープや休止状態になるとまた始めからやり直す必要があるので、放置する場合はPCの設定から自動スリープ等の設定をOFFにしておきましょう。
このソフトで行なうテストの内容を説明すると、最初にファイルを沢山作ってフラッシュメモリの全領域に書き込んで、その次に書き込んだファイルを読み取り、書き込んだファイルと読み込んだファイルの値が一致しているかどうかを確認する。という形になっています。
書き込んだファイルと読み込んだファイルの値が一致していれば、テストした領域の書き込み・保存・読み込みが正常に行なえている事がわかるので、とりあえず「そのメモリは容量通りちゃんと使える」という事。
逆にその値が一致していない・テストが完了しない場合は「そのメモリは容量通りに使えない(容量偽造品)」だったり「正常では無い(不良品)」だったりするという事です。

テストが正常に完了するとこのような表示になります。
「Test finished without errors.
You can now delete the test files *.h2w or verify them again.
Writing speed: ○○ MByte/s
Reading speed: ○○ MByte/s
H2testw v1.4」
内容としては「テストはエラーなしで完了しました。
(テストファイルはまだ削除してないから)テストファイル* .h2wを削除するか、(このファイルを使って)再度(読み込みの)検証することができます。
書き込み速度:○○MByte / s
読み取り速度:○○ MByte / s
H2testw v1.4」
みたいな感じですな。
テストが完了した際にこの様な結果が表示された場合は、該当のメディアは正常に使う事が出来る製品だという事です。
また、ココに表示される読み取り・書き込み速度は(たぶん)最低値なので、この数値を見れば該当のフラッシュメモリが規格通りのパフォーマンスを出せているかが確認できます。
今回は「風見鶏」にて購入したかなり安価な32GBのUSBメモリと、ワリと良い128GBのmicroSDXCカード(どちらも海外パッケージ版)をチェックしたんですけど、結果はどちらも正常でした。
ちなみにテストに掛かった時間はUSBメモリが書き込みテストに約2時間。読み込みテストに約15分掛かりましたが、
128GBのmicroSDXCカードが書き込み・読み込みテスト合わせて1時間チョイでした。
どうやらメディア自体の速度やテストを行なう際に用いるリーダーの速度が重要っぽいですな。
「時間があれば意外と簡単! 「h2testw」を使って手持ちのフラッシュメモリが正常かどうか確認する方法」のまとめと安全な買い方とか
今回はh2testwというソフトを使って新しく購入したフラッシュメモリや手持ちのフラッシュメモリがちゃんと使えるかどうかを調べる方法を紹介してみた次第。
テストするメディアやリーダーの速度によって時間は掛かりますが、かなり簡単な操作というか手順で確かめる事が出来るので、並行輸入品や海外パッケージ版のフラッシュメモリを購入した際は、実際に使い始める前に一度チェックする事をオススメしますぞ

もじゃお
また、たとえ正規品でもエラーが出て正常に使えないモノは希にあるので、テストを行なってソレが判明した場合はちゃんとしたショップであればワリと簡単に返品や交換を受け付けてくれます。
なので正規のお店で買った場合も大容量のフラッシュメモリ(特にmicroSDカード)を購入したら「届いたら出来るだけすぐにテストして確認する」という事を心がけておくと何だかんだ安心できると思いますぞ。
敬具